- 13 その他のありがとう
- 2020.05.08
世界は思った以上に広いと実感
カナダのKaiさんへ
精神は不安定、働けずカウンセリングを受ける金も心的余裕もない。自称、ゆとりが悪い方へ作用した、失敗作の自分。他人はいうまでもなく肉親にすら見放され、引きこもって鬱々としていた時分、出会い系サイトに登録。
その中でプロフィール検索して偶然たどり着く。ほぼ白紙で何もなかったが、きっかけは忘れてしまったが、こちらが話しかけたら(限度はあったが)どんなにくだらないメッセージでもきちんと打ち返してくれた。
軽重さまざまな性被害に遭って誰にも打ち明けられなかった事や、人権を踏みにじられたこと。過去他者から受けたあらゆる言動にモヤモヤしていた事をなんとなく伝えたら、文面ではあったがとんでもない熱量でその相手に対し、怒ってくれ、相談に乗ってくれた。
SNSで無料やり取りをしていた。こんな認知の歪みの権化、相手取るだけなんのメリットもない。カウンセリングのような事をどんな目的でやっていたのかは知る由もないし、練習かも知れない。
だが、「自分の気持ちを表明しても良い」「世の中には瑣末事でも耳を傾けてくれる」という人がいる事を知れたのは大きな財産になった。
ルーツはわからないが、外国籍らしい。犯罪を含めた心理学を大学院まで学び、日本へは教師をしにきていたとのこと。とても流暢な日本語で、こちらが混乱したり怒りに頭が沸騰し、うまく文字を紡げないときでも冷静にフォローし、気持ちを吐き出す手助けをしてくれた。
もう2年ほど前の話だが、縁が切れる直前、国へ帰って結婚をし母国で生きていくとのことだった。顔も本名も見聞した職に就いているのかも知らない、世界のどこかで(恐れく)生きているであろうKaiさんへ。
きちんとお礼を言えなかったが、とても感謝しています。ありがとう。憧れてその足跡を追って、という美談にはならず、相変わらず成人としての義務と、精神的な揺らぎの間を揺蕩うだけの生産性のない人生だ。でもどん底に落ちる前に、ふと断片的な文面を思い出してなんとか留まる事ができている。
彼(彼女?)に、ご多幸と益々のご活躍がある事を日本の片隅からお祈り申し上げます。
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