- 「ありがとう」コラム
- 2018.05.18
周りと比較しない!幸せに必要不可欠な「感謝の心」とは?
以前の記事で「ありがとう」の反対語は「当たり前」という話をご紹介しました。「こうすることが当たり前」「やってもらうことが当たり前」…「当たり前」が多くなってくると、「ありがとう」と思う気持ちや、感謝できることが減ってしまい、幸せを感じにくくなります。
今回は、過去や他人との「比較」が作る苦しみと「幸福感」の関係、そして「感謝」の大切さについてご紹介したいと思います。
目次
ハードルの上がる「当たり前」が不満を増やす
例えば、好きな人ができた時。最初は、会えただけで、そして少しおしゃべりができただけでときめいて、嬉しい気持ちを味わっていたのではないでしょうか?
その後、一緒に食事ができて大喜び、つきあうことが出来て天にも昇るような幸せな気持ちを味わっていたはずが…気がつけば、話ができるのも、デートができるのも「当たり前」に。
「当たり前」が増えてくると、以前に感じていた幸せな気持ちを忘れて、「前はもっと話を聞いてくれたのに!」「もっと色々つきあってくれたのに!」と、不満を感じてしまいがちです。
どんどんハードルの上がる「当たり前」と現実とのギャップで、イライラやストレスが起きてしまうことになります。
便利な生活が「当たり前」とストレスを増やす
便利になった生活でも、同じことが起こっています。昔は、寒ければ火をおこして囲炉裏を囲み、暑ければ日陰に入り、うちわであおいで乗り切っていました。
今は、スイッチ一つでスグにあたたかくも涼しくもできるエアコンが「当たり前」になっています。寒さ、暑さに対して我慢することが少なくなってきましたが、逆にエアコンがない環境に行った時のストレスは大きいのではないでしょうか。
周りと連絡をとる方法についても、便利で「当たり前」なことが増えてきました。手紙や自宅の電話、直接会うことでしか連絡がとれなかった時代は、少しぐらい相手と連絡がとれないことがあっても気にしませんでした。
今は、携帯電話やスマートフォンの登場で、いつでもどこでも連絡がとれるように。相手とたった数分間連絡がつかないだけでイライラ、「既読」のLINEに返信が来ないことにイライラ、なんてことになっていないでしょうか。
便利になればなるほど、「当たり前」が増えれば増えるほど、ストレスが生まれやすく、便利な生活に対する感謝の気持ちを感じにくくなっているといえます。
周りの人との比較が、幸福感を左右する
少しだけ歴史の話をしますね。1990年に社会主義だった東ドイツと、資本主義だった西ドイツが統一されました。統一されたことにより、東ドイツに住んでいた人の収入は上がったにも関わらず、「幸福度」は下がったという調査結果が出ているそうです。
今まで、周りと比較することの少ない世界に生きていた東ドイツの人々が、比較や競争が生まれる環境に身を置くことになりました。自由を手に入れたものの、周りの人と自分との「比較」が幸福感を下げてしまった事例ともいえます。
私たちの日頃の生活の中でも、「ステキな家に住んでる」「偏差値の高い学校を出ている」「美人でスタイルがよい」など、収入、家族、仕事、容姿、持ち物…あげればキリのない周りとの比較によって、自分自身の幸福感をはかってしまうことはないでしょうか。
例えば、あなたが一人で無人島で暮らしていた場合を想像してみてください。
…周囲との比較で幸福感をはかることは、考えにくいですよね。今、私たちがいる現代社会は「比較」が生まれやすい環境、そして、それによって幸福感が左右されやすい環境に置かれているともいえます。
幸せは、条件や状況ではなく「心」が決める
周りの人がどんなものを持っているのか、どんなことをしているのか、そこに注目をして「比較」をすることは、大抵が悲しい結果になります。
比較をした対象が自分より上だった場合、劣等感をもったり、自信をなくしてしまったり。そんな自分のプライドを守るために、相手を妬んだり、悪口を言ったりする人もいるかもしれません。
どれだけ自分が恵まれていたとしても、周りと比較をしたら、必ず自分より上の人があらわれます。それでも比較を続けるとしたら、「常に負けるゲーム」で戦い続けるようなものです。
心理学の研究でも「幸福度が高い人ほど、周りとの比較に気を払わない」という結果が出ています。幸せは、条件でも状況でもなく、心で感じるモノ。あなた自身の心が幸せを決めています。
「もっと上」より、「感謝の心」が幸せをつくる源に
人は生活の中で「もっと、もっと!」と上を目指していきたくなる傾向があります。現状の不満や周りとの比較から生まれる「もっと!」の気持ちが、仕事を頑張ったり、勉強を頑張ったり、日々いろいろなことを頑張る原動力となることもあります。
ただ、今ある自分を認めて現状に感謝する気持ちがないと、どれだけ収入が増えても、よいモノを身につけても、勉強や仕事ができるようになっても、ステキな人と結婚しても、幸せな気持ちを感じられなくなってしまいます。
周りとの比較に目を向け過ぎることなく、現在の自分や置かれている環境、近くにいる大切な人に感謝をすること。「当たり前」に対して、感謝の気持ちを持つことで、幸せを感じることができるようになります。
分かれば納得&効果を実感!今スグできる「引き寄せの法則」でもご紹介した、「感謝あつめ」をすることで、さらに多くの幸せが引き寄せられるようになるはずです。ぜひ、たくさんの「ありがとう」で幸せを感じられる心を育てていってくださいね。
大学卒業後、大手証券会社、広告会社、IT会社に勤務し、営業、企画、制作、新規事業立ち上げなど幅広い業務を担う。人が本来のパフォーマンスを発揮するために必要な心のあり方、脳の使い方を学び、実践。2016年にフリーランスとなり、研修講師、ライター、カウンセラーとして活動を開始。人が幸せに生きて働くためのサポートをおこなう。