母の笑顔にありがとう。

投稿者 

お母さんへ

専門学校へ通う私は体力的に学校に行くことが辛く、毎日重い足取りで通学していました。時間の管理がうまくいかず課題に追われる毎日で、本来の目的である技能の習得や就職活動ができていない。
(苦しい、助けて。)
ストレスをうまく発散できずにどんどん抱え込んでいき、通学中の視野は足元半径20cm。
どっしりと重い荷物と一緒にうなだれるように歩くのが癖になっていました。

そんな私を心配した母は毎朝「行ってらっしゃい」のあとに必ず「楽しんでね」と笑顔で言ってくれました。
その言葉は、その時の私にとって唯一の救い。光。

(笑顔で見送ってくれたから、今日も頑張ろう。)
母の「楽しんでね」の一言だけを頼りに踏ん張っていました。
授業中くらくらしていても「母がああ言ってくれたから」頑張れました。

しかし、この状態で学校へ毎日通うことは難しく、中退することになりました。
それでも家で休んでいるうちに笑えるようになり、楽しく喋れるようにもなりました。足元ばかり見ていた時とは違い空や木など上を見上げて(綺麗だな)と感じたときは、「心の元気も戻ってきたのだ」と思えて嬉しかったのを覚えています。

母はうつむいてばかりいた私を思い出すたびに「しんどかったね」と寂しそうな表情をします。それでも、あの時の「楽しんでね」という言葉に救われていたから今があります。

お母さん、本当にありがとう。

FavoriteLoadingお気に入りに入れる
ハートを送る を送る (13
Loading...
スポンサーリンク
>>新しい手紙一覧へ
>>新しい手紙一覧へ