大嫌いから大好きへ。この世に生みだしてくれてありがとう。

離れて暮らす両親へ

お父さん、お母さん。

こんな状況ですが、毎日ふたりが元気に暮らしているといつも心の中でイメージしています。だから絶対元気やね！（笑）

私たちは本当色々あったね。こんなところで書くのは読んだ方がドン引きするからはばかられるほど（笑）

お母さんは結婚してすぐ、いやそれどころか婚約してすぐに試練だらけの人生を送ってきたね。

もちろんお父さんも。自分の親がいなくなっちゃったから。

物心ついた時からお父さんとお母さんは喧嘩ばかりだったね。小さい時私が「なんでお父さんとお母さんはいつも喧嘩しているの？」と聞いたこと、覚えてるかな？気まずすぎたこの質問には答えは返ってこなかったけど（笑）

だけど、その時は借金を返して私を育て守るために必死だったから、ああなっちゃったんだよね。

お父さんは短気ですぐ怒鳴ってモノにあたって壊したりしたね。
私を殴ったりすることはなくてもお母さんや親戚や道端とかでもほかの人に怒鳴り散らしていたね。

私はそんなお父さんが大嫌いだった。
お父さんの悪口ばかり言うお母さんのことも大嫌いだった。

お母さんはついに心の病気になった。
お父さんももしかしたらそうだったのかもしれない。

お母さんは家出を繰り返し、お父さんは暴れ散らかした。

私も心の病気になって、体の病気にもなった。体にも家庭にも、いいところはどこにもなかった。

15年治らなった。もう死んでしまうと言われて、でもなすすべがないと言われてたらいまわしにされてやっとのことで１年入院した。
お医者様からは、親に病院の名前を言わないように言われたね。顔を見たらパニックになるから。

私はずっと許せなかった。私は二人に傷つけられた被害者だと思っていた。

だけど、そんなの私の馬鹿な間違いだったって34年経って気付いたよ。

私を必死に食べさせて大学まで何不自由なく出させてくれた。
夏休みはどんな時もどんな安いお宿でも連れて行ってくれた。
お父さんはいつだって私を心配して車でどこにでも何時でも送り迎えしてくれた。
お母さんはどんなに忙しくても毎日６年間お弁当を作ってくれた。

どれほど恵まれていたのか、今やっとわかったよ。

私のために必死に仕事をして頑張って頑張っている毎日毎秒だったから、心に余裕がなかったんだよね。
心に余裕がない中で、こんなにも愛してくれていた。

被害者意識ばかりに集中して、目の前にあるありがたみを忘れて憎んでばかりいた。だから私も自分で自分を苦しめていた。

今、結婚して遠く離れて、お父さんとお母さんのしてくれたことすべてにやっとありがとうが心から言えるようになりました。
私の何万倍も大変な人生を歩みながら子育てをしてくれた。
私が精神病になっても見捨てずに1年待ってくれた。
どこに住もうと34歳になっても側にいてくれて、実家に帰った日には超甘やかしてくれるね（笑）
お父さんなんて、帰る日に不機嫌になっちゃって（笑）

そんなお父さんとお母さん。
時間がかかったけど、今は全身全霊をかけて言えます。

「大好きだよ」

私の宝物、尊敬する人、恩人。
この世にたった二人だけの存在。

私が今いろんなことを克服してこうしてお手紙を書いていることも息をして五体満足でいられるのもみんなお父さんお母さんのおかげです。

こころからありがとう。

私たちは、絶対に大丈夫。
笑顔で爆笑しながら会えるよ。

大好き。愛してる。ありがとう。

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