家族が一つになれる場所を残してくれた義父に感謝

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お義父さんへ

私たち夫婦が結婚する直前に義父は亡くなりました。
その後子供が生まれ今では元気すぎる小学生が二人います。

義父の残してくれたものの中に
小さくて古いけれど、とある田舎に別荘があります。

別荘と言えば聞こえがいいかもしれませんし、本当はそう呼びたいところですが、本当に古く小さな平屋の家です。

森と海に挟まれた田舎で、夜は真っ暗になり、時にはイノシシがでたり
カブトムシやクワガタなども見られます。

義父が亡くなった時に、この家を売る話も出ましたが
夫が、将来子供ができた時に、ここで一緒に遊びたいと言い残すことになりました。

正直、虫の苦手な私はこの場所に行くのはあまり好きではありません。
でも子供が生まれ年に何度か足を運ぶようになり、考えが少し変わりました。

なにより、子供達が自然とふれあう姿を見ると、田舎ってやっぱりいいなと思えます。
日常ではゲームばかりですが、ここにきたらゲームはせずに
虫を捕まえたり、廃材で夫と工作したり、山をかけたりと、のびのび楽しそうです。

夜は都会では見られない、とてもキレイな星空が見られます。
子供達はここではじめて「星ってこんなに光るんだ」と知りました。
家族みんなで星空を見上げ、子供達のキラキラした瞳を見た時、心から幸せだと感じました。

お義父さん、こうしていま家族がひとつになって幸せを感じられるのも
お義父さんが残してくれたこの家のお陰です。
お義父さんが会うことの出来なかった子供達は、こうして元気に育っています。
ありがとうお義父さん。

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