- 11 彼氏・元カレへのありがとう
- 2019.06.07
隠さずに話してくれてありがとう
元カレへ
あなたと最後に会ったのは私が19歳になる年でしたね。今はもう連絡先もわからないし、お互いどう過ごしているか知らない同士になりましたが、どこかで元気に暮らしていると良いなと思っています。あなたとお付き合いした期間は3週間と短かったですが、私にとっては濃い期間でした。
1歳年上のあなたに一目惚れしたのは高校に入学してすぐのことです。お互い自転車通学していて、私が坂道で転んだ時に「大丈夫か?」と声をかけてくれたのがあなたでした。恥ずかしかったので「大丈夫です。ありがとうございます。」とだけ言い、逃げるように自転車を必死で漕いで学校に向かったんです。
自転車を漕いでいる間、あなたのかっこいい低い声を思い出してドキドキが止まりませんでした。制服の胸ポケットのネームプレートを見ておけば良かったと後悔したものです。
友達に誘われて部活の新入生歓迎会に行った時、あなたがいて驚きました。入部後、話す機会も増え、一緒に自転車で帰ることも多くなり、私の方から告白して付き合い始めましたが、時々あなたの顔が曇ることに少しずつ気付き始めたのです。もしかしたら私のことがそんなに好きじゃないのに断れずに付き合ってくれたのかもしれないと勝手に思い込んで悩みました。
部活の先輩からあなたに1年前から付き合っている彼女がいると聞かされたのは、付き合い始めて2週間が過ぎた頃です。遠距離だと聞きました。他に彼女がいる人と付き合うつもりはなかったので、私から別れを切り出したのです。あなたに真実を確認することもなく別れ、私は部活もやめてしまいました。
高校を卒業して進学した後、駅であなたに声を掛けられ驚きました。あなたに未練が少しだけ残っていたので戸惑いましたが、どうしても話したいことがあると言われ、話を聞くことにしたのです。
私が先輩から聞いた1年前から付き合っている遠距離恋愛の彼女がいるというのは事実ではありませんでした。でも、私と出会う前から気になっている女の子がいて、その子のことを忘れられなかったんだ、とあなたは正直に言ってくれましたね。あなたの好きな子には彼氏がいたから告白すらできなかったと、隠さずに話してくれました。
私と別れた後、ありのままの気持ちをちゃんと話せばよかったとずっと後悔していたとあなたに言われ、私も反省しました。私は先輩の話を鵜呑みにし、あなたの気持ちを確認しないまま、一方的に別れを切り出してしまったのですから。ごめんなさい。
隠さずに正直に話してくれて本当にありがとう。前に進めるきっかけになり感謝しています。
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