人生に彩りをありがとう

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今は天国のおばあちゃんへ

ちょうど一年前、私の祖母は天国へ召されていきました。
私は海外にいて生活をしているので、入院中のお見舞いに行くことも、最後を看取ることも、お葬式にも行けませんでした。

そして、日本へ一時帰国したこの秋。
一年ぶりに訪ねた祖母の家。祖母が座っていた椅子も、よく散歩していた花が咲き乱れる庭も何もかもまだ、そのままでしたが、祖母はもう、天国。
今は伯父が一人でそこに住んでいます。

この家、私が幼少期を過ごした家なのです。実家から近かったのと、両親が共働きでしたから、幼稚園もここから通いましたし、小学校の放課後もここで過ごしました。

祖母とはよく一緒に、野の花を摘みに行きました。それから図鑑で名前を調べたり、押し花を作ったりしました。
ある時は田んぼの手伝いをし、またある時は畑の収穫について行ったり。
田舎ですから、伝統行事も欠かしません。むしろ、生活の一部、という感じでした。

私は大自然に囲まれたこの家と、祖母の生活が大好きでした。
この幼少期の祖母との体験は、私という人間を作る大きな礎となったと思います。

今でも私は野の花や木の実、貝殻、野鳥などが大好きで、よく見に行ったり、採取しに行ったりします。
自然の造形美に感嘆し、自然の声を聴く、そんな祖母がやっていたことと同じことを今も私はやっていて、私の人生に彩りを与えてくれています。

祖母が教えてくれた沢山のこと、一緒に経験した沢山の思い出、それは私の心の中にしっかりと根付いています。
おばあちゃん、人生に彩りをどうもありがとう。

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