たくさんの愛情をありがとう

おとうさんへ

生まれた時から今まで沢山の愛情をありがとうございました。
初めての娘にこれでもかという愛情を注いでいたと、母からいつも聞かされてました。
自己主張が苦手で、母の尻に敷かれていたお父さん。
でも、いつだって私の味方でした。
兄とケンカをしても、母とケンカをしても、私が悪くても私の味方でいてくれました。
大人になっても熱を出せば私が食べたいものを沢山持って家に来てくれて、虫が出たと困って電話すればすぐに駆けつけてくれました。

認知症になったと聞いて本当に信じられませんでした。
家に帰りたいという貴方を家に帰してあげられないことが本当に辛くて、子供のように八つ当たりをされた時にはお見舞いに行くのを躊躇してしまいました。
そんな悩みながらお見舞いに来た私を理解したかのように「迷惑掛けてごめんね。昨日はあんなことを言っちゃったけど、お見舞いにまた来てね。来てくれるのが本当は嬉しいんだ。」と言って心を軽くしてくれました。
私をいつか「知らないおばさん」って言うのかなって思ってたけど、最後の最後までむすめと覚えていてくれてありがとう。
かわいいワガママしか言わず、いつも私を見守っていてくれたお父さん。
迷惑をかけないように静かな最後でしたね。
本当に沢山の愛情をありがとう。

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