- 03 お祖母ちゃんへのありがとう
- 2018.11.13
三国一の
さんか
私には、三国一の婿が迎えに来るから「つまらない恋はするな」「流行に流されるな」「それまで静かに過ごせ」と祖父は言いました。
祖父の母親は華族の末席に名を連ねるような名家の出。
その人は自由と自分の人生を勝ち取るために、家を飛び出し祖父の父と一緒になるために手を取り合って駆け落ちをしたんだと祖父は常に言っていました(祖父が生まれて、和解に至ったそうです)。
その方が、「あなたの孫娘は、ひとりだけ私にうりふたつのはずよ。その子は、生まれついて自由で自分の人生を持ってるわ。だから、私とは正反対に三国一の婿は、あちらからやってくるの」と不思議な言葉を残して亡くなりました。
祖父は「ええ、俺にも娘が生まれるかもしれないじゃん」と思っていましたが不思議なことに娘は生まれず。孫の最初に私がポポーンと生まれてきたそうです。
しかも、生まれた瞬間から自分の母にうりふたつ。
そこからまあ、律義に母親との約束を守って、両親がそろっているにもかかわらず私をがっちりガードして育て上げてくれました。
父と母は「お(義)父さんに養女に出したようなもんだね。いい親孝行だわ」と暢気に構える人たちだったからよかったようなものの……。
おかげさまで、昭和堅気の女に育ちました。
そして、本当に三国一の婿が来てしまいました、あちらから。
ありがたくて、びっくりして、やっぱりありがたくて。
おじいちゃん、ありがとう。
私、とんでもなく幸せな毎日を送っています。
でも、不思議なことがあるものです。
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