小さいころの支えはお父さんでした。

投稿者 

お父さんへ

私は小さいころ、不器用な子どもでした。三人姉妹の真ん中で、母にうまく甘えることができませんでした。母は共働きで忙しくなかなかかまってもらえません。しかも甘え上手な妹と反抗期真っ最中の姉にはさまれて、家に帰ってきた母にいつ甘えていいかわかりませんでした。話しかけると忙しくて適当にあしらわれたり、気を付けていても言い方が悪くて逆に怒られたりしました。お母さんと楽しくおしゃべりしたり遊んでほしいだけなのになかなか上手にできずにもやもやしていました。友達との関係も引っ込み思案でなかなかうまくいかず、みんなどうやって仲良くしているのかわかりませんでした。今なら自分は母にどうしてほしかったか、どんなことを頼みたかったかわかりますが、その当時はどうして欲しいのか自分がどうなりたいのかもさっぱりわからず、ただただ母に何か言ってはあしらわれる日々でした。小さなことなのです。今日着るパジャマがないけどまだかわいてないの?とか靴下に穴があいたから新しいのを買ってとか、そういうことです。でも母にうまく伝えられないので自分で解決するか同居のおばあちゃんに頼みました。
うまくコミュニケーションのとれない私を優しく導いてくれたのはお父さんでした。私の不器用なところをちゃんと見抜いてくれて、こういう時はこんな風に言ったらいいよとか今お母さんは忙しいからあとで言ったがいいよとか言いにくいならお父さんが言ってあげるとかコツコツ教えてくれました。とくに大人の宴会が苦手で気がふさぎがちでしたが、そういったときの振る舞いも教えてくれて社会で生きる力を教えてくれました。そうやったこういう時はこんな言い方をするといった小さなマニュアルをたくさん教えてくれたおかげで少しずつ自身がついて、引っ込み思案だった娘はあっというまに大きくなり人前に立つ仕事につきました。あの時お父さんがいつも私に寄り添ってくれたおかです。忙しい母の代わりにいろんなことを教えてくれてありがとう。私の味方、私の理解者が家族の中にいるということがとても頼もしかったです。本当にありがとう。

FavoriteLoadingお気に入りに入れる
ハートを送る を送る (14
Loading...
スポンサーリンク
>>新しい手紙一覧へ
>>新しい手紙一覧へ