先生に素直に心を開いてお話ししたかったけれど・・・

中学2年のときの担任の先生

公立中学が気が遠くなるほど遠いのに徒歩オンリーだったので
私は近くの私立中学を受験して入学しました。
評判はお嬢さん学校だけど、入ってみるとそうでもなかった。
おまけに教師たちは、なぜか僻みっぽくて、
生徒が自分より恵まれているとでも思っていたのでしょうか。
若い教師も公立校を定年後にやってきた老教師も
ほとんど生徒の名前も覚えず、家庭訪問もなく、
親身に指導している感じはなかったです。

大人になってから思うに、彼らは教え導くという立場のはずが
そういう仕事に向いている人じゃなかったんだと思います。

なので、私も最初から何となく居心地が悪くて、
どの教師にも心を開きませんでした。
中一の担任は30代のシスターでしたが、なぜか自分が生徒に
バカにされないように必死になっていたようでした。
聖書を教えていましたが、間違いだらけのことを話し、
雑談で歴史や他の話題を話しても間違っているという
かなり教養もなくレベルの低い人だったことは確かです。
そういう人ですから、授業中に間違いを指摘したりすると、
感心されるどころか目を付けられたのでした。
例えば国語や英語が良い成績でも完全スルーで、
数学の成績が悪いということばかり言われましたね。
同級生は先生が目を付けたこと言うことでいじめるし、
私も中学生なので、自信を無くしていきました。

そして中二になったときの担任は、女性の音楽の先生でした。
一生懸命、私に声をかけて、何とか自信を持たせようとしてくださったのに
私は心を開こうとしませんでした。
中一のときのシスターや他の教師のせいで、先生に声をかけられても
受け入れがたく、かたくなな態度をとってしまったんですね。

今にして思えば、先生も若くて教師になり立てで
どうすればいいかと悩まれたんじゃないかなと思います。
あのとき素直にお話していれば、と今になって思います。

先生は、参観日か懇談会だったかで、私の母と会った後、
「感じのいいお母さまじゃないの」と、すごく明るい様子で言われ
それを母に話すととても喜んでいました。
実は母は一応女子大の英文科卒業なので、私にもSVOや発音記号から
教えてくれました。母が自分でそのことを学校で話したら
英語教師の反感を買ったらしくて、私が目を付けられていじめにあった
というお粗末な学校でした。
この先生だけはそういうことがなく、肯定してくださったのに
私はなんだか受け入れがたかったんですよね。

先生、あのときは本当にありがとうございました。
お名前忘れちゃったけど、音楽の先生らしくとても美しい声を
覚えています。もっと心を開いてお話ししたかったです。

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