本当は言いたかったけど

お父さんへ

子供の頃は父が大好きで父と２人でよく遊びに出掛けていました。

それが思春期の頃から、父が何だか嫌いになりそれ以来、父に対して「ありがとう」と感謝の言葉を言えなくなっていました。
会話も最低限しかなく、そのまま年を重ねて行ってしまいました。

自分が結婚して子供を持ち親になってみると父の優しさや父のへの感謝を深く感じるようになっていました。
しかし、今更何だか感謝の言葉の「ありがとう」と言うのは恥ずかしいという気持ちがあり言うことが出来ませんでした。
「ありがとう」の一言が言えず時間だけが過ぎて行きました。

そして、自分が子供から「ありがとう」と言われるようになった時に、本当にその一言で幸せになれることを知るようになると、父に長い年月「ありがとう」と言ったことがない自分がどれだけ父に対して悪いことをしているのかを気付きました。

このまま言わないでいるのがとても親不孝なことのような気がして、父の誕生日にプレゼントと一緒に「誕生日おめでとう。そしていつもありがとう」という手紙を贈ろうと思っています。

子供の頃は大好きだった父なのに、思春期以降に父に対してだけ素直になることが出来ず感謝しても「ありがとう」という一言が長年言うことが出来ませんでした。
今度こそ父に「ありがとう」の一言を贈ろうと思います。

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