いつだって私の味方のおばあちゃん

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私の祖母は若い頃には教師をしていて、結婚後祖父が亡くなってからは塾を経営していました。
かなりプライドが高く、きつい性格をしていて、娘二人(母と叔母)には少々煙たがられていたようです。
孫の私にも小さなころから容赦なく、怒られたという記憶はあってもべたべたに甘やかされたという記憶はありません。

それでも、私にとっては祖母はいつだって私の味方、という思い込みがあります。
それはきっと、子供の頃から祖母が私に無償の愛を注いでくれたからなんじゃないか、大人になった今そう思うんです。

子供の頃のことを思い出すと浮かぶのが、祖母が私が話したこと、やったことを、笑いながら人に話す姿です。笑う、と言ってもバカにしたりする笑いではありません。孫の私が言ったこと、やったことが可愛くって愛おしくってそれで笑いが出ちゃうという感じで話していました。祖母は本気で笑うと涙が出る体質で、私のことを話している時には必ず笑い泣きしていました。

私には一つ下の弟がいます。その弟がやんちゃで甘えん坊で手がかかったせいか、親や周囲の注目はどうしても弟の方へと向かいがちでした。そんな中で、祖母だけが私のやることなすことの中から意味や価値を見出してくれていたのだと、そう思います。私が私であることの大切さを教えてくれたと、そう思っています。

あのころ私はよく自分で歌詞を作ってでたらめの歌をうたっていました。それを祖母だけが面白がって涙を流しながら大笑いしながら何度も何度も周りの人に話していたのを思い出します。

そんな祖母も、90歳を超えました。それでも、頭の方はまだしっかりしていて、今でも時々私の子供の頃のことをどんなにおかしかったか可愛かったか愛しかったか、話してくれます。今だって、祖母は私の味方です。そう思えることがどんなに心強いか、貴重なことか、しみじみ実感しています。

最近は、いつまでも長生きしてほしいとは軽々しく言えなくなってきたけれど、おばあちゃんの好きなように最期までおばあちゃんらしくあってほしい、そう願っています。

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