- 03 お祖母ちゃんへのありがとう
- 2018.05.20
伝えられなかったありがとう
小学生ごろまでは一緒に住んでいたのもあり、おばあちゃん子だった。
オシャレで流行にも敏感で自慢のおばあちゃん。
別々に暮らすようになってからもよく遊びに行っては、お洒落な姿で出迎えてくれた。
元気で多趣味なおばあちゃん。
行くたびに習い事が増えていて、流石にボクシングを始めたと言われた時は驚いた。
おじいちゃんが亡くなった時も、少し時が経つと、おじいちゃんの分ももっと人生楽しまなきゃ!!とアクティブに過ごしていた。
念願だった夢を叶え、社会人になった時、母経由でお祝いをもらった。
休みの日にお礼を言いに行こうかとも思ったが、慣れない生活に疲れていて行く気になれず、お礼は電話で済ませた。
「おめでとう。よかったね!頑張ってね!」とても嬉しそうな明るい声に、もっと頑張らないと!と元気をもらった。
「またそのうち行くよ。またね」と言って電話を切ったこと、おばあちゃんの「うん、またね!」を今でも鮮明に覚えている。
その会話が、おばあちゃんとの最後の会話になった。
電話をした数日後、お風呂場で亡くなった状態で見つかったおばあちゃん。
事故ではあるが、末期の癌も抱えていて、もうあまり長くないと言われていたそうだ。
きっとお風呂中の発作だろうとのことだった。
あの時、会いに行ってれば…
直接ありがとうが言えたのに…
顔を見て話ができたはずだったのに…
その後悔は今でも消えることはない。
それ以来、いつ別れが来るかわからない、今できることは今するべきと心に決めて生きている。
おばあちゃんが最後に教えてくれたことだと思う。
今、祖父母、両親など家族が健全な方。
沢山会いに行ってください。
沢山沢山ありがとうを伝えてください。
いつか言えばいい…
そのいつかは来ないかもしれない。
会いに行ける「今」、伝えられる「今」を大切にしてください。
後悔をしないように…
おばあちゃん。
夢を叶えて、仕事を満喫できて、結婚して、子どもも産まれました。
小心者だけどやんちゃで元気な男の子です。
ちょっと小さい頃のお兄ちゃんに似てるかな。
きっと旦那はおばあちゃんの好きなタイプだよ。
そういえば、私たちは好きなタイプが似ていたよね。
沢山迷惑をかけたよね。
きっと傷つけてしまったこともあるよね。
何度言っても言い足りないくらい、ありがとうと何度でも言いたいよ。
あの時、直接言えなくてごめんなさい。
本当に、本当に…
ありがとう。
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