誰よりも私を愛した母へ

母へ

女手一つなんて今時少なくもない気もするが、母はどうであれ偉大だ
私の母は女手一つで母子家庭の補助金も受け取らず娘を二人育てた
どれだけの苦労を強いられどれだけの努力を強いられたのかは今の私ではまだ見当もつかない
スーパーで値札ばかり気にする母
有用性の有無で買い物をすます母
幼い頃から欲しいものをなんでも買ってくれるわけではなかったがそれを不満に思ったことはない気がする
もう少し自分の好きなものに素直になればいいのにと幼いながら思うほど全てを私たちに注いだ
二人とも二十歳を超えているのに母にとって私たちはいつまで経っても幼い子どもなのだろうか
アイスクリームは二つしか買ってこないし
おかずはいつもあまりものを食べている
母は口癖のように「自信を持ちなさい」と私たちに言う

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