ずっ友っているのかな

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友人ミキへ

 昨日は1月2日。昨日もなんとなく顔を合わせて、新年の挨拶をして、いつもどおり仕事が始まりました。念願の自分の店を持って2年目の友人ミキ。一緒に仕事をしていると、いつも笑顔ばかりを見ていられるわけではなく、友人同士ならではの気持ちや考えのぶつかり合いや言い合いも出てきます。
 私は、というと、ちょっと人生迷走中です。突然の大病をしてしまい、続けてきた仕事は辞めざるを得なくなったのが、ちょうど2年前。なかなか社会との接点もなく時間の経過を待つしか解決しない病気とのろのろいらいらと戦っている私に、店の手伝いに来ないか、と声をかけてくれたのが友人ミキでした。開いた店の毎日のことで頭がいっぱい、希望もいっぱいのミキから見たら、私は行くあてもなくふらふらしている猫みたいな感じだったのかもしれません。ちょっと私はそれを思うときに惨めになります。「もっと考えて動いたら?」と何度となく言われる一言も、聞くたびに胸に刺さります。
 それでも、2年間一緒に仕事を続けてきた中で、「これが友達なのかな?」という感触を今まで生きてきた中で初めてつかみました。振り返って、なかなか継続して付き合いがある友人がない自分からすると、友人ミキは考えられないほど遠慮なくものを言い、時に真剣に怒り、語りました。長年、心開ける友人が欲しいと思っていた私ですが、実は本音を明かして人が離れていくことを恐れたり、顔色を窺ったりしていたせいで、友人と呼べそうな、あるいは呼び合える仲が築けないで来たのではないか、と気づかされました。
 仕事のことで行き違いがあった時、これまでなら適当に自分の考えを封じて自分から折れて解決しがちだった私なので、とことん話し合うことは率直に言って、面倒で仕方がないことでした。友人ミキは、適当に折り合いをつけるのではなく次にうまくいくようにお互いに改善すべきことを考えることを徹底していました。ぶつかり合っても必ず最後は仲良い状態に戻ることを何度か経験し、この友人ミキへの信頼がぐんぐん増してきていることを感じました。ひょっとしたら、私のことを信用してくれているのかな、と少しずつ思えるようになってもきました。
 「感謝」という意味の名の店で頑張っている友人ミキに、私はありがとうの常葉を忘れずにこれからも接しようと思います。どんなに喧嘩しても、これで終わりだという言葉を投げつけずに、信用をしてくれていることを信じたいと思います。
 出会ったのはちょうど3年前の1月2日。短い3年とは少しも思わない友達記念日でした。

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