見つけてくれてありがとう

中学校時代の塾の先生へ

先生、お元気ですか。

20年前に一度再開できましたが、今では塾はもう閉鎖して、連絡先も分からずその後お会いできないままですね。

30年前、中学２年生にも関わらず、isとareの違いさえ分からない私に英語を教えてくれてありがとうございます。あの頃の私は、長引く家庭の問題のために無気力になっており、学校に身を運ぶだけで精一杯でした。

他の先生と違うことは会った瞬間に分かりました。
目がキラキラと輝いていてエネルギッシュ。義務感で教えているのではなく、教えることが大好き、子供が大好き、ご自身の教育メソッドに絶対的な自信を持っているのが全身から伝わってきました。

その先生の教え方は暗記中心のものではなく、子供自身が考える力、推理する力をつけさせたいというものでした。
それからの２年間はただただ英語が楽しく、夢中で勉強しました。
今ではその英語で日本語を教え、家族とも英語で話す毎日です。

先生から頂いたものはそれだけではありません。
幼少期から両親を含めた大人に心を開けなかった私は、目立たないよう問題を起こさないよう、透明人間になったつもりで生きていました。
親身になってくれる大人はいないのだと諦めていました。

良い点数を取るたびに、成績が上がるたびに、実力よりはるかに高い高校に入学した時も、ご自分のことのように喜んで褒めてくれました。

ギリギリのところで消えかけていた自尊心を守ってくれ、その後の人生でも何度も何度も救われました。

先生、心からありがとうございます。
もう一度お会いできる機会があればいいなと思っています。

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