貼り絵を褒めてくれてありがとう

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幼稚園の先生

私は物心ついた時から内向的で、人と喋るのが苦手な子供でした。

大人には怖くて近づけなかったし、同年代の子供に対しても自分の言いたい事を言えず、毎日石を投げられたリ砂をかけられたりしていじめられていました。

幼稚園に行ってもいじめられるだけなので、私は毎日一人教室の片隅でスケッチブックに絵を描いていました。
3歳くらいから絵を描くのが好きだったみたいで、その頃は自然の草木や花など風景の絵を描いていたと思います。

でもいじめっ子に見つかると絵は破られ、川に放り投げられてしまいました。
私はそれを見て毎日泣き、一人でずっと絵を描き続けていました。

その様子を見ていた先生がいて、ある時そっと私に向けて、「さわらちゃんは絵が本当に上手だね。今度は貼り絵をやってみない?」と声を掛けてくれました。

先生と一緒におりがみをちぎり、私は生まれて初めて動物の絵をかきました。大きくて大好きだった象の絵です。
先生の前でそれにおりがみを貼っていき、立派な象の張り絵が完成しました。

先生は上手だね、すごいねと何度も褒めてくれました。生まれて初めて、ちゃんと自分を認められたことが嬉しくて、その象の張り絵は卒業してからもずっと大切に持っていました。

先生がいなかったら幼稚園にはもう行くことができなかったかもしれません。あのとき絵を褒めてくれた先生には心から感謝しています。ありがとうございます。

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