長生きしてくれてありがとう

おばあちゃんへ

たくさんたくさんありがとう。

この言葉しか出てきません。
小さいとき、わがままな私にいつもやさしくしてくれてありがとう。

おばあちゃんちから帰るとき、角を曲がるまでずっと手を振ってくれて見送ってくれたよね。私もおばあちゃんの姿が見えなくなるまでめいっぱい手を振ったこと、今でも覚えているよ。

誕生日に毎年、大好きなお店のケーキを買ってくれたね。私が大好きなイチゴがたくさんのったケーキ。今では毎年、娘に同じケーキを買っているよ。

今でもラベンダーのに香りをかぐとおばあちゃんのこと思い出すんだ。お父さんとおじいちゃんとみんなで一緒にラベンダー畑を観に行ったよね。淡い紫色のやさしい色は、あなたによく似合う色。あなたの色です。

孫が8人、ひ孫が１０人。こんなにたくさんいるのにみんなのこと想ってくれてて、みんなにやさしくしてくれたね。
１００歳まで生きるよ！ってこぶしを握って小さく上にあげながらやさしい顔で笑っていたあなたの顔、忘れません。

最後に会ったときは、本当に苦しそうだったよね。
背中が痛いって、ずっと言ってて。
もう９６年も頑張って生きたんだから、もう苦しまないで。
もう十分だよ。おじいちゃんのところにいって。

そう思った二日後に、最愛の子供たち５人に囲まれて旅立ったね。いつもの賑やかでちょっと騒がしい娘達の声が響き渡る中で安心していけただろうか。
あ、お父さんがずっと入院していたこと最後まで黙っててごめんね。ぎりぎりで退院できて最後に会わせてあげることができて本当に良かった。

あなたがいたから、私はこれまでやさしい気持ちを忘れずに生きてこられました。
小さいときには気づかなかったあなたの偉大さに今本当に気づかされています。
大人になったからわかること、大人になったからあなたにしてあげられたこと、言えたこと。

３９年、私のおばあちゃんでいてくれてありがとう。
私の娘にもやさしくしてくれてありがとう。
これからも私の心の中で生きていてね。

そしていつか、また会いましょう。
一緒にラベンダーを観に行って、うな重を食べようね。
それまで私も精いっぱい生きます。
本当に長い間お疲れ様。
たくさんたくさんありがとう。

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