声をかけてくれてありがとう。

Yちゃんへ

ゆかちゃん、元気にしていますか？
今どこにいるのでしょうか？
私は今、在宅で仕事をして、なんとか暮らしています。

私は中学生まで人間関係のトラブルで人が怖くなり、なるべく人と会わないように、目立たないように過ごしていました。
でも将来を考えて高校に進学しなくてはいけません。
悩んで悩んで選んだ学校で出会ったのが、Yちゃんでした。

入学式の日、式が終わってレクリエーションか何かだったと思います。
次々と生徒が移動していたのでしょうが、私は校内で迷ってしまい、不安でいっぱいでした。
そんなときに、同じく迷ったであろうYちゃんは声をかけてくれましたね。

「こっちかもしれない」「あっちじゃない？」などと話していたら好きなアーティストが同じであることがわかって、とても盛り上がったことを覚えています。
人と話していて純粋に楽しい、という経験はあれが初めてでした。

それからは昼休みにいろいろ話したり、Yちゃんの同級生を紹介してもらって一緒に遊んだり。
1人でそっとやり過ごすつもりだった高校生活が色づきました。

しばらくしてYちゃんが学校を辞めてしまってからどうしているのかわかりませんが、あれから私はたくさんの人に出会い、友達も増えて、人への恐怖心を克服することができました。

すべては入学式の日、Yちゃんが声をかけてくれたおかげです。
心から、ありがとう。
一生のうちにもう一度会って、直接お礼を言えることを願っています。

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