- 02 お父さんへのありがとう
- 2019.09.07
送り出してくれてありがとう
お父さんへ
お父さんと私は生まれた時から同じ顔をしていたと、よくお母さんに聞かされました。まるでハンコのようにそっくりだったそうですね。似たのは顔だけじゃなく、機械に強いところとかも父親譲りだったのかなと思います。そんなこともあってか、姉妹の中でも特に私のことを可愛がってくれましたね。
昔から優しいお父さん。怒られた記憶はありません。いつも笑っていて、私のお願いをいいよと聞いてくれて、思春期のときも嫌だと思ったことは一度もありません。
そんなお父さんが、唯一口を聞いてくれなかったのが、私が県外に進学したいと伝えたときでしたね。私に背を向けたまま、無言のまま。その時は怒っているんだと思っていました。
それでも数日経つと、県外に行くんだろと進学の手続きをしてくれて、私が家をでて行くときも優しく送り出してくれましたね。出張で近くに来たときもよくご飯に誘ってくれましたね。
「神奈川にいた方が元気そうだね。県外に出てきてよかったね。」
そうお父さんが言ってくれたとき、県外に出てきてよかったと思うのと同時に、遠くに行ってしまった申し訳なさを感じました。私が県外に行くと言った時、怒っていたんじゃなく寂しかったんだよね。すぐに会えない距離にいってしまってごめんね。
自分にも子供が産まれた今、いつか子供と離れる寂しさをひしひしと感じています。それでも、この子がいつか自分の道を決めた時に、私もお父さんのようにきちんと送り出してあげられる親になりたいと思います。
お父さん、私を県外に送り出してくれてありがとう。旦那さんにも、県外に来たから出会えました。私の選んだ人は、お父さんにそっくりな性格の、優しくてよく笑う人です。たくさん孫にも会わせてあげたいし、まだまだ親孝行をしたいと思っているので、これからも元気で長生きしてください。
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