今更になってお姉ちゃんの偉大さに気付いたよ

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お姉ちゃんへ

お父さんとお母さんが離婚して20年近く経ちますね。
お父さん曰く、結婚していた期間より別れてからの期間の方が長くなったとに事です。

離婚してすぐの頃は自分の中の寂しさがいっぱいで、お姉ちゃんに気遣いをする事は出来ませんでした。
まだ小学3年生だったしね。
でも、お姉ちゃんだってまだ小学5年生の時だったね。

お母さんが居なくなってから、お姉ちゃんは私の前では泣かなかったし、いつもお父さんの言うことを聞いて掃除や洗濯をしてくれたね。

なんでお姉ちゃんは寂しくないの?お母さんの事好きじゃなかったの?って、どこか斜に構えた見方をしてしまった。
お姉ちゃんはお母さんが好きじゃなかったんだ!って、間違って捉えて勝手にそれにも腹を立ててしまった事も覚えています。

後からお姉ちゃんが泣いていたこと、でも自分はお姉ちゃんだからって言ってた事、聞いた時には万感の思いが込み上がってきました。
あぁ、まだ幼く甘えん坊だった妹の私を気遣ってくれたんだ。そう気付いたときにはもういい歳でした。
あなたが泣くタイミングを奪ってしまったのかと悔やんでもいます。

ですが、それ以上に感謝しています。
あなたのおかげで洗濯された服を着て過ごせました。綺麗な部屋で過ごせました。
お菓子はいつも譲ってくれたし、いつも大事にして貰ってた。優先して貰ってた。
泣いてお母さんと暮らしたいと言った時も、静かに「お姉ちゃんがずっと一緒に暮らしてあげるから、泣いちゃダメだよ」って諭してくれてた。

今だからこそ思い出してあなたの優しさに気付けます。
当時あなたがどれほど妹の私を気遣い、自分自身を後回しにして感情に折り合いをつけていたのか。
考えてみれば喉の奥が熱く痛みます。

お父さんは家事にも女心にも疎いし、お姉ちゃん居なかったらウチは大変なことになってたと思う。
私は甘えん坊で、なかなか自立心が芽生えなかったから。
今更になって気付いたお姉ちゃんの努力に、泣く時間を奪った事への謝罪を込めて感謝しています。

いつも私を大事にしてくれて、優先してくれてた本当にありがとう。

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