電車で席をゆずってくれた方へ感謝しています

名前も知らない女性へ

以前、通勤時に電車に乗っていた時のことでした。

乗っていた電車が人身事故のため急停車しました。
まさか自分が乗っている電車が人身事故に遭うなんて・・・
はじめてのことで血の気が引いてしまい、立っていた私は思わずしゃがみ込んでしまいました。

普段から感じていることですが、電車に乗っていると皆さん手元にはスマホがあり、視線はそこ一点に注がれています。
しゃがみこんだ私のことなど殆どの方は知らん顔だろうと思っていました。
案の定、目の前の男性は微動だにしませんでした。

すると目の前の座席の男性の隣に座っていた女性が、「大丈夫ですか？」と声を掛けてくれて席をゆずってくれました。

乗っている電車が人身事故で停車していて、いつ動くかも分からない。
きっと誰だって座っていたいと思うのに、女性は躊躇せず私に席をゆずってくれました。
とても心苦しかったですが、顔から血の気が引いていた私は軽い貧血になっていて、お言葉に甘えることにしました。

その後電車は約1時間その場所にとどまり、私は途中で女性に「もう大丈夫ですから」と席を替わろうとしましたが、その女性は「無理しないでください」と言ってずっと座らせてくれました。

隣の男性は相変わらずずっとスマホを見ています。
もちろん、私も普段の通勤ではスマホを見ています。それが悪い訳ではないですが、あまりに周りが見えていないのもどうなのかと、自分に対しても今後気を付けようと思いました。

席をゆずってくれた優しい女性。
私だったら、いつ動くか分からない電車で、せっかく確保した座席を人に譲ることはできただろうか、と色々考えさせられました。

名前もしらない優しい方、あの時は本当にありがとうございました。

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