お弁当ありがとう

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お父さんへ

私は高校生の時に、時々お父さんにお弁当を作ってもらっていました。お父さんが私のために作っていてくれたのです。母親が病気で入院をして、その時にお父さんの分と私の分を、作ってくれたのでした。

お父さんが作るお弁当は、全て茶色なのです。それは天ぷら、漬物、梅干、魚の焼き物等であまり好きではないものしかはいっていませんでした。

最初はそれでもありがたいと思って持参していたものの、食べることが恥ずかしくなり、そのまま食堂で食べたこともあります。その時は、手つかずのお弁当を持って帰っていました。

そしてお父さんに、もういらないからとつたえたのです。その時のお父さんの悲しそうな顔を、今でも忘れることができません。

今なら不器用ながらに、私のために作ってくれたお弁当に感謝をすることができます。そしてあの時は、ごめんなさい。

お父さん、時間もないのに私のためにお弁当を作ってくれてありがとう。その時のことは、一生忘れません。忘れてはいけないと思っています。

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