- 10 先輩・上司へのありがとう
- 2019.05.24
楽しく生きる大切さを教えてくれてありがとう
係長へ
係長、ご無沙汰しております。定年を迎えられて第二の人生、楽しんでいらっしゃと思いますが、お元気でしょうか?きっと趣味の写真に夢中だろうなと勝手に想像しております。
係長に最後にお会いしたのはもう15年前になりますね。私が新卒で入社した後、初めての転勤の時に、係長が優しい笑顔で送り出してくれたのが最後です。係長に出会っていなければ、きっと私は転勤せずに仕事を辞めてしまっていたことでしょう。係長は私の恩人です。本当に感謝しています。
私が入社してから1年経っても、要領が悪くて仕事の段取りが掴めず、日々の業務をこなすことで精一杯でした。自分では笑顔でお客様に接しているつもりでも、周りの人からは顔が引きつって見えるようで、終業間際に先輩から注意される日々が続いていました。精一杯仕事をしていても、空回りする毎日で落ち込んでいたのです。
帰宅後も休日も、仕事に必要な資格取得のための勉強に追われ、心が休まる暇もなく、ただただ疲れるばかりの日々で、せっかく就職できたけどもう辞めようと思い始めていました。
そんな私を別の部署にも関わらず、気にかけて下さったのが係長です。いつも挨拶を交わすだけでゆっくり話したこともなかったのに、係長はちょっと飲みにいかない?とオシャレなバーに誘ってくれましたよね。こんな素敵な空間が近所にあったことすら知らず、別世界に迷い込んだような気持ちになったのを、今でもはっきりと覚えています。
バーで係長は仕事の話を一切しませんでした。係長が話したのは趣味の写真の話だけ。美しい景色や花の写真をたくさん見せてくれましたね。入社して初めて、リラックスできた瞬間でした。
帰る直前、係長が「人生、楽しまなきゃ損だよ。もちろん仕事も大切だけど、仕事のために生きているわけじゃないでしょ?私は仕事を頑張ったご褒美にボーナスで新しい一眼レフ買うことにしてるよ。せっかくなら楽しまなきゃね。」と言ってくれたのがきっかけで、私の頭の中には仕事しかなかったと気付けたのです。
それからは好きな音楽を聴く時間を作るなど息抜きができるようになり、オンとオフの切り替えも少しずつできるようになりました。あの時は本当にありがとうございました。家庭の事情で今は退社したものの、10年以上会社にいられたのは係長のおかげです。感謝しています。
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