私を認めてくれてありがとう

お母さんへ

大学４回生の時、就職活動にうまくいっておらず突如大学院に行きたいと言い出しました。もちろんその当時なんて学費がどのくらいかかるのかについては全く考えず、もちろん家族は猛反対。しかし頑張りを認めてもらい大学院へと進むことを許してもらいました。

今度は大学院を卒業する時にも就職活動は惨敗。ほぼ大丈夫だろうと言われていた就職先にもお断りされる始末。もう間も無く卒業式を迎えるにも関わらず無職まっしぐら、大学院まで出ても派遣社員となりそうな私に向かって母が一言かけてくれました。

「働き方は一つじゃない、あなたの心が壊れてしまわない選択をすることが一番」とこれまで何をするにも突っかかって来た母が唯一私にかけてくれた優しい言葉でした。その当時の私は完璧に生きる希望を失っており、誰も信じることはできず、努力したって報われることはない、と卑屈になる一方であった為その母の言葉は本当に染み入りました。

今では立派にとある教育機関で働かせていただき、未来ある子供達を社会に出るまでのお手伝いをしています。時折たまに「先生は現実を見せすぎてつらい」と言われますが、心の余裕がない時に大きなダメージを受けるよりはと思い、見せています。反面教師として良き仕事につけているのは母の言葉があったからこそです。「ありがとう」

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