お父さん、ありがとう。

父へ

私と父は普段からあまり言葉を交わす方ではありませんが、家を出た今、父の愛を感じられます。

学生の頃、反抗期真っ只中だった私は父と言葉を交わすのも嫌で、無駄に反抗ばかりしていて父に冷たい態度をとってばかりでした。そんな日々が続き、結婚して家を出る時に母は「寂しいけどおめでとう」と言ってくれましたが、父は何も言ってくれませんでした。私も父に対してその時はなんとも思いませんでしたし、いつものことだなと思っていました。

引っ越しが終わり、新しい新居に行く日、リビングのテーブルの上を見たら洗剤やシャンプー、石鹸などのたくさんの日用品と食材が置いてあり、母にこれはどうしたのかと尋ねると、父が私のためにいっぱい買ってきてくれたの事です。言葉では本当に何も言わないのに、なんだか父らしいなと思いました。父に「ありがとう」と、素直に伝えるとすごく嬉しい顔をしてくれました。その時の顔は今でも覚えています。

そして、実家に遊びに行くと、必ず私の大好物の料理を食べきれないほど用意してくれていて、孫のお菓子やジュースもたくさん用意してくれて遊んでくれて、お小遣いまでくれて、帰る時には父が作ったもつ煮ときんぴらごぼうを持たせてくれます。昔から不器用で亭主関白の父だけれど、本当は優しくて愛が深い父なんだなと思います。

昔から見守っててくれて、私が困っている時には必ず力になってくれたこと。私は分かってるよ。若い頃は喧嘩ばかりだったけれど、今は本当に色々と感謝しています。父が元気なうちに恩返しが出来たらなと思っています。

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