- 13 その他のありがとう
- 2019.02.19
あの時のお礼
助けてくれたお姉さんへ
もうかなり前のお話ですが、大学受験をした際のお話です。
私はセンター試験や一般入試を使わずAO入試を使って大学受験をしたので周りの人よりもかなり早く合否がわかって安心していました。
その大学の入学金を祖母が出してくれると言うので、同じ県に住んでいる祖母の家まで電車と徒歩で行き、お金を受け取って家に帰る時の事。私は乗っていた電車の中で当時患っていたパニック障害を引き起こしてしまいました。
当時はまだパニック障害とは知らなかったのですが、目の前が真っ暗になり呼吸がしづらい、座っていても立っていても苦しくなるなどよく当時の私には起こっていました。
立っている人間がいきなりしゃがみこんでも、周りは知らんぷりなので、自分で解決するしか方法はなく、知らない駅だけど次の駅で降りようと決意し、ドアが開いてすぐ降りたのですが、なんと目の前が真っ暗になり、ふらついていました。
外の空気を吸えば今までは息苦しさなどは消えていたので、ここで死んでしまうんじゃないかとの不安になりながらも前も見えぬまま歩き、丁度壁にあたりしゃがみこんだその時、同じ電車の同じ車両に乗っていた見知らぬお姉さんがあろうことか降りて駆け寄ってくれました。
「大丈夫ですか?駅員さん呼んできます!とりあえずそこのベンチに移動しましょう」
そう言って近くにあるベンチまで連れて行ってくれ、近くの自販機から小さなお水を買い渡してくれたのです。
その後すぐに駅員さんを呼びに行き、駅員さんが来てくださり、どこまで行くんですか?と聞いてきたので、私は最寄りの駅の名前を出して最寄りの二つ前の駅までならグリーン車が使えるからそこに乗ったほうが良いとアドバイスをくれ、その場でお金を渡してグリーン券を購入して下さいました。
そのやり取りの中お姉さんはいつの間にか次の電車に乗って行ってしまい私はしっかりと顔を見る事も出来ず、お礼も出来なかったのです。お水も購入して下さったのにお金も渡せず、もっと自分がしっかりしていたら、と後悔しました。
なのでこの素敵なサイトで見ていらっしゃるかわからないですがお礼を言わせてください。
あの時は助けてくださって本当にありがとうございました。
目の前が真っ暗になる程度では死なないのかもしれないけどあの時の私には不安しかなかったけれど、お姉さんがいてくれてとても助かりました。
きちんとお顔を見れなかったこと、お礼を言えなかったこと、今でもそこが心残りですが、お姉さんの勇敢な姿を見て私も困っている人がいたら手を差し伸べられるような人になりたいと思いました。
お姉さんのような素敵な人になれるよう私は今日も自分にできる事を精一杯やっています。
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