ピンチを救ってくれてありがとう

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テレフォンカードをくれた人へ

高校生のときのことです。久しぶりに遠出をして、電車に乗って友達の家に行きました。一日中はしゃいでいたので、注意力が散漫になってしまっていたのだろうと思います。あとは、バスに乗って自分の家に帰るだけというときに、お財布をなくしてしまったことに気が付いたのです。

若かったですし、お財布をなくすということも人生で初めてだったので、血の気は引いてしまい、どうしたらいいのか分からないまま突っ立っていました。大人になった今でしたら、とりあえず警察に行くとか冷静な対応ができるのでしょうが、パニック状態になってしまったのです。

「そうだ、家に電話をかけてお母さんに駅まで来てもらおう!」そう思いつきました。その頃は携帯電話もなかった時代なので、公衆電話を頼るしかありません。公衆電話のコーナーも並んでいる人でいっぱいでした。

お財布をなくしたので、小銭はありません。テレフォンカードはバッグに入っていたので、これで電話をかけようと列に並びました。いざ自分の番になり、テレフォンカードを挿入すると、ピーピーとエラーの音がしてカードは排出されるばかり。一貫の終わりと思った瞬間、隣の電話をかけていた女性が「これ差し上げますよ。」とカードをくれたのです。

遠慮しても、あげますからと言ってくれました。
急いでそのカードで電話をかけてしまい、電話をかけ終えたらその女性はすでにいなかったので、きちんとしたお礼を言えませんでした。

無事に帰宅できたのは、あなたのおかげです。どうもありがとうございました。

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