育ててくれてありがとう

お母さんへ

なかなか面と向かって言えないけれど、遠くに嫁いだ私をいつも遠くから見守っていてくれてありがとう。

子供の頃は、あなたの言うことに「厳しいなあ」「何でだめなんだろう」「周りの子はいいのに」と思い、「私が母親になったら絶対こんなに縛り付けない」と思っていたけれど、大学に入って一人暮らしをし、社会人になって、「ああ、お母さんがしていたことには、こんな意味があったんだ」「私が当たり前だと思っていることも、こんなに褒めてもらえることなんだ」と少しずつ、お母さんの気持ちがわかってきました。

そしてどれほど私のことを思っていてくれていたのかも痛いほど感じるようになりました。あんなに反発もしていたけれど、今では子どもができ、私もあなたのような母親になりたいと思っています。でも、なれる自信がありません。褒めるよりも叱ることのほうが、何十倍・何百倍にも難しいことが今になって身にしみています。

あなたに育ててもらえて本当によかったです。ありがとう。思春期には、たくさん反発して悲しい思いや大変な思いをさせてごめんね。そして、遠くに来てしまってなかなか親孝行できなくてごめんなさい。これからどんどん孫の顔を見せに会いに行くね。まだまだ若いけれど、体には気をつけて、長生きしてくださいね。そしてたくさん親孝行もさせてください。これからもよろしくね。

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