明るい笑顔で勇気をくれてありがとう

野菜の直売所の人たちへ

私がこの土地に引っ越してきて何年かたった頃、自転車で少し走ったところに野菜の直売所があることを知りました。地元の農家の方々が作った野菜を台に並べて売っているのです。

その頃は、ようやく近所の人となじんだ程度で、友人と呼べる人もおらず寂しい思いをしていました。生まれ育ったところなら友人もいっぱいいたのに、なんでこんなに実家から離れたところの人と結婚したのだろう。家庭はうまくいっているのに、ついついそう思ってしまいます。

今思えば、自分から新しい土地になじむ努力をしていなかったと思います。でも、引っ込み思案な私は、なかなか積極的に知らない人の輪の中に入っていけなかったのです。

そんなとき、直売所の販売員さんは明るく気さくに話しかけてきてくれました。今日は寒いねえ、という時候のあいさつはもちろん、地元のことを教えて下さったりするのです。それだけでも、私にとっては親しい人ができた気がしてうれしかったです。直売所の開く日は必ず買いに行きました。

とにかく元気よくニコニコしているので、会うだけでこちらも元気になります。この方のおかげで私は勇気を持つことができました。

私は公民館でサークルに入ってみたのです。それをきっかけに友人も少しずつできて、心が明るくなりました。

直売所の方々に恥ずかしくて言えないですけど、今も感謝の気持ちでいっぱいです。

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