言えなかったありがとう

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わたしのおばあちゃんは、天才だ。
主婦の鏡のような人だ。
特に、料理が美味しかった。
抜群であったのである。

わたしが、学校から帰ると、おやつが用意されていた。
ドーナツ、大学芋、ポテトチップス
夕飯のかぼちゃの煮物もおやつ化していた(笑)
どの料理も、美味しく私たちのことを考えて作っていたのだ。

冬のある日、雪が降った。
寒さに凍えながら、学校から帰ると
台所に、お湯を張って待つおばあちゃんがいた。
「寒いから、ここで手を温めな。」
そういって、用意してくれていた。
小さい頃だったから、それが当たり前のことだと思っていた。

だが、今おばあちゃんはいない。
いなくなった私の家は、少し陽だまりがなくなったようだった。
おばあちゃんがいなくなって、長くなるが、
今でも、お母さんやお姉ちゃんとおばあちゃんのことを話す。
お母さんは「あの人は天才だった。優しい人だった。ほんとの娘のようにかわいがってくれた。」と言っていた。
今、おばあちゃんがいたなら、こんな私を見て、怒っているかもしれない。
もしかしたら、頑張れと背中を押してくれそうな気がする。

おばあちゃんにありがとうをあまり言ってなかった。
最後の最後まで、私たち家族を心配してくれたおばあちゃん
とりあえず、伝えたい。
おばあちゃんありがとう。
これからも、私家族を見守っていてね。

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