ありがとう

妹へ

シンプルにまずお礼を言いますね。
ありがとう。

なつきは、妹の貴方が生まれた日にはじめてお姉ちゃんになりました。
あの日から、私が最優先だった人生もあなたが最優先に変わりましたね。
私にとって、それは全然不満に思わなかった。
むしろ、あなたがお喋りをし始めて私と会話をしてくれた時に「同じことを同じ目線で考える相手ができた」ととても嬉しく感じたことを覚えています。

幼稚園に入った私のカバンを羨ましそうに触って、自分も幼稚園に通うのを心待ちにしていた妹。
せっかく幼稚園に入園できたのに、私が小学校に入学してランドセルを背負っている姿を羨ましそうにしていた貴女。
常に、羨ましそうに私の背中を追いかけてくれた貴女のおかげでとても張り合いのある毎日でした。
ありがとう。

学校生活が始まってから、秀才を通り越して天才児の貴女に今度はとても誇らしかったです。
天才児ゆえの行動も多くて、よく一緒に職員室に謝りに行ったのも懐かしい思い出です。
中学高校とは一緒に通えなくてとてもさみしかった。
でも、大学にまで追いかけてきてくれたのは本当にうれしかったです。自分の実力のはるか上の学校に背伸びして貴女にふさわしいところを選んでよかったと思いました。

さて、これから私は4大を卒業して社会人になります。
貴女は、今までと違って院に進むことを考えていますね。
もう、私の真似っこは終わりです。
ありがとう。とても嬉しかった。

自分の実力以上の力をあなたのおかげで出せました。
すごく、楽しかったですね。
あなたが幸多い実りのある学生生活を送れるよう、心から祈っています。

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