元気です

鳳ちゃんへ

あなたと出会ったのは、まだ私が中学生の頃だったね。巣箱で力強く鳴いていたのを覚えています。

気になって巣箱を開けてみれば、不具なあなたがいた。雛なんて見たことがなかったから、出会ったときは足が開いていて首もちぎれそうで今にも死んでしまうのではないかと手に汗握る思いだった。でも、成長して羽毛も立派になって本当に嬉しかった。

不具なあなただったから尚更愛しくて仕方なかった。一生懸命生きようとする姿に私はどれだけ励まされたか。元気付けられたか。

私はあなたに対して悔しかったことが一つある。

大学の夏休みの終わりのことだった。私は地元から離れ飛行機で大学のある沖縄へ戻った。着いて直ぐのことだ。母からの着信が入った。その連絡に私は途方に暮れたよ。だって、今朝まで元気だったあなたが、死んでしまったなんて信じられないもん。え、だって全日だって写真撮らせてくれたじゃない。めっちゃ元気だったじゃん！

知らせを受けた時は本当に絶望した。だけど、あなたが死に目を見せてくれなかったのは、きっと理由があったことだって信じてる。私の目に写る最後の姿は元気なものであって欲しい、そういうことかな？

あなたの最期に言えなかった言葉、ここで伝えさせてください。
「今までありがとう。愛してる。また会えるまでさようなら」

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