天国へ旅立った姉へ

優しかったお姉さんへ

私のありがとうは6歳年上の姉へ言いたいのです。あれだけ元気だった姉が煙のように私の前から消えて早7年が過ぎました。

早世した母に代わって、いえ実の母以上の愛情をこの私に一心に降り注いでくれた亡き姉。私たち姉妹が幼い日から戦争という不幸な時代をともに手を取り合って生き抜いてきて、生活が安定したはずの戦後の時代も実に長きに渡って、職人気質の夫に成り代わり、私の家族のめんどうを見続けてくれたのでした。

義兄とあなた抜きに私たち一家の生活はありえなかった。どんなピンチの時も、いえ時には前もって私たちの生活の波長を見事に読み切ってしてくれた好意の数々。本当に枚挙にいとまがなかったほどでした。

あなたは私たちと「百歳まで生きる」と固く約束してくれましたよ。なのに。どうして20年も早く逝ってしまったのですか。

私ももうあなたの年になりました。それだけに隣にいたころのぬくもりを今更ながらに感じてしまうのです。

お姉さん。私はやるべきことがまだありますので当分は顔を見られませんが、そちらへ行った時には、亡くなった主人を含めて盛大に出迎えてくださいね。

お気に入りに入れる