ごめんね、ありがとう。大切な人をひとりぼっちにしないでくれてありがとう。

　みるく

大好きなおじいちゃんと施設と病院のスタッフの方々へ

大好きだったおじいちゃん。
親より一緒にずっといてくれたおじいちゃん。
ずっと一緒にいたかったし私がさいごまで面倒みたかった。
今思うと介護のこと、家に一緒に連れて帰りたかったこと、後悔ばっかりしているよ・・。でも同時にあの時の状況で帰ったら・・仕事まだしててみんなに頼られるばかりでいっつも完璧なおかあさんでいなくちゃいけなかったおばあちゃんが倒れてしまいそうで・・、さみしくなって疲れて倒れてしまいそうで・・両方は同時に抱えられなかった。無力でホントにごめんね・・。
順序だてて片づけがしたかった。
時間がほしかった。
私が動ける時間が・・。
おばあちゃんを立て直す時間が。
おじいちゃんが入院して、おばあちゃんは限界超えてパニックになって、でも他の誰も知らなくて知られたくなくて見られたくもみせたくもなくて。2人の願いどおり近所にも身内にも誰にもそれはみせたくなくて。
2人の願いどおり元気で頑張れていた時の素敵な〇〇さんと〇〇さんでいてほしかった。私の願いとエゴでもあったよ。ふたりの願いは。
おじいちゃんが入院して頑張ってた時、
一緒に家ではおばあちゃんも頑張ってたよ。初めて自分のことでパニックになったり弱くなった自分を知って。
おじいちゃんが必死でさみしくて泣いてた時、
本当は見せなかったし言わなかっただけでおばあちゃんも家で必死でさみしさと不安で泣いてたよ・・。
両方そばにいてあげたかった。
両方すごく気持ちが分かったから支えたかった。
なのに身体がひとつしかなくて、おもうようにいかなくて、おじいちゃんにだいぶしんどかったことを本当に信じると同時に申し訳なくてスタッフさんにじゃなくて本当は自分が1番傍で話しを聞いて文句も聞いて気持ち受け止めて世話したかったって今でもおもうよ。
どんな気持ちでひとり夜を越えたんだろうって今でもいつもおもう。
夢で何度も姿を見て、なんど飛んでいきたかったか、すぐに連れてきたかったか。
この家じゃ介護は無理だとなったから、本当はリフォームも考えて業者さんにきてもらったの。
中古住宅も何十箇所もみてきたの。
さみしくないように、だけど他の患者さんや入所者さんに迷惑にならないように、他の人が寂しくなってじいちゃんが他の人と和を乱して嫌な思いをしなくてすむ様に・・スタッフさんといっぱい素直にばかみたいにやきもちまでさらけ出して相談して頭下げたんだ・・。
施設でも病院でもみなさん、笑わないでばかみたいにこれはできますか？こうしたいんですけどどこまでなら、こうやったら迷惑じゃないですか？ってひとつひとつ丁寧に聞いて一緒に考えてもらったよ。
じいちゃんが知らなかったとき、いっつもおばあちゃん面会にも荷物持ってでもすぐ傍に行ってたんだよ？
逢えなかった時も、どんなにしんどかったときも必ず一緒に通ってたんだよ？
何度忘れてしまってもじいちゃんがいつだってばあちゃんは？ばあちゃんは？と大好きで想って、心配して気にかけてたように、いつだってばあちゃんもじいちゃんのこと考えてたよ？
・・きっと、じいちゃんは、おれはすてられちゃったんだあ・・ってさみしかったひもあったとおもうんだあ・・。
きっとそうおもっただろう・・って何度も何度もおもった。私なんかより何倍も何十倍もさみしかっただろうなって思ってるよ。
だって、覚えてたくても忘れてしまって、忘れたくないのにわかんなくて、だから目に見えるところにいてほしくて確認してたしかなものにしておきたかっただろうになっておもうから。
してあげたいことがもっともっといっぱいあった。
愛してくれたようにもっといっぱい大事にしたかった。
守ってくれてたみたいにもっとちゃんと心も守ってあげたかった！
先生たちね、何度も何度もしつこい私の相手をしてじいちゃんのこと話し合ってくれたよ。
私執念深いから迷惑だったかもしれないけど相談員さんも看護師さんもみんなそれぞれの場所で力をかしてくれたよ。
じいちゃんはどこにいたって愛される人だから。
わたしたちが一緒にいられなかったとき、彼らがいたからどうにか安心できたの。あの人達だったから任せられた。
そういうところにじいちゃんを任せたかった。
さみしいとき、じいちゃんをひとりにしないでくれたことに感謝してるの。
でも、本当はそこに私がいたかったの。
私達家族が、おばあちゃんが、いたかったの。
でも、やきもちも、羨ましさもあってもそれ以上に感謝しかないの。
あなたがひとりぼっちじゃなくてよかった。
あの人達がそばにいてくれてよかった。
そう思える人達でよかった。
支えてくれたスタッフの皆さんに心からの敬意を。感謝を。
そして、おじいちゃん、ごめんね・・大好き。いっぱいいっぱいありがとうね。