わたしのお家に来てくれてありがとう

ハムスターのしいちゃんへ

わたしのお家に来てくれてありがとう。
しいちゃんがお家に来たのは冬が始まる頃でした。
ペットショップから帰る車の中、小さな箱の中でちょこちょこ動いていたね。狭苦しい思いをさせてごめん。わたしは自分の手の中で小さな命が生きようとしているんだということに気が付いて驚いていました。生まれて初めて自分以外の命を預かることにドキドキしていたし、頑張ってしいちゃんに幸せになってもらいたいと思ったよ。
それから2年、毎日毎日わたしのそばにいてくれて本当にありがとう。しいちゃんとの毎日はいつまでも忘れられません。初めて体に触らせてくれた時のぬくもりも、手のひらの上で眠ってしまったときの愛おしさも、今もはっきり思い出せます。夜寝る前に、しいちゃんが起きてくる音を聞くと心の底からほっとしたよ。
未熟な飼い主でごめんね。あのときああすればよかった、もっとお世話してあげればよかった、もっと広いケージにすればよかった、なんて思うことはたくさんあります。その経験は、今も動物に優しくしようという気持ちになっていきています。動物の愛おしさ、健気さを教えてくれてありがとう。
家に来てからちょうど2年経つ頃、しいちゃんは天国に旅立ったね。寂しかったけれど、その数日後に夢の中に会いに来てくれてありがとう。夢の中のしいちゃんは幸せそうで安心したよ。
しいちゃんがくれたすべての思い出にありがとう。

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