苦労かけてごめんね。ありがとう

息子へ

私が人工股関節になったとき、あなたの優しさはとても嬉しかったです。車椅子を押して散歩をする手はとても暖かく、どれだけ救われたかわかりません。１回目の手術の時、お花見ができなかったとつぶやいた私の言葉を覚え得ていて、２回目の手術の時は車椅子で、お花見に連れて行ってくれましたね。あの桜は私の人生の中で、一番輝いています。杖をついた生活になっても、怪我をしないようにと、いつも手を貸してくれてありがとう。特別扱いしないで、自然なあなたの優しさは私の誇りです。両方の足が人工股関節になって、できることが多々できたのに、さりげなくサポートしてくれてありがとう。最近は、いろいろな料理を覚えて、揚げ物は私より上手になって、とても頼もしい存在になりました。豚の紫蘇チーズ巻き焼きを作る時、たわいない話をするのが私は大好きです。夕食の用意をする時間になると、トントンと軽い足取りでやってきて、一生懸命に手助けてくれるのが、なんとありがたいことか。やりたい事が色々あるんでしょうに、ありがたい事です。あなたが小さい時は、私も若かったので、ガミガミと子供の気持ちがわからない鬼ババアでした。なのに、こんなに優しく育ってくれてありがとう。ほんとうに何度も言い切れないほど感謝しています。ありがとう。

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