たくさんのきっかけを、ありがとう。

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未来の旦那さんへ

わたしが未来の旦那さんと出会ったのは、かれこれ2年半前になります。彼はいろいろな物を一人で背負っていて、現状に立ち止まり、随分と歩みを進めていないようでした。
雨の日も満天の星空の日も、毎晩毎晩、静かにお話をしました。私の話をしたり、彼の話を聞いたり、お互いがお互いを支え合うような、そんな交際でした。彼が背負っている物は、彼が原因の、いわゆる「自業自得」のものもあれば、不幸な偶然が重なった物もありました。その大きな荷物を二人で背負うと、いろんな景色が見えました。
大きな苦労や挫折をせずに、平凡に生きてきた私は、いままで感情に向き合うことがありませんでした。嬉しい時は嬉しいし、悲しい時は悲しいし、思った通りに素直に表してきました。しかし彼はそれができず、怒りが抑えられなかったり、人目を気にせず嫌な態度を前面に出していました。「感情のコントロールが苦手」と本人は言っていましたが、苦手の範囲を大きく超え、「感情のコントロールをする気がない」ように私は感じました。しかし彼と交際を続けていくには、会話やコミュニケーションは必須です。ここで諦めるわけにはいきません。私は初めて「感情に向き合う」ということをしました。いまでは彼の「感情のコントロール」は人並みにできるようになったと感じます。
私の価値観や考え方を広くしてくれた、彼に、そして彼の最大の荷物「うつ病」に、感謝を込めて。

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