あなたの生きざまが変えた私の看護観

あの日の患者さんへ

新人看護師として配属された病棟で私はある老人と出会いました。新人という立場だからではなく私の看護師としてのモットーは「全力で目の前の患者と向き合う。」ことです。

私の働く病院では看護師が看護だけに専念できる環境がなく雑務が多いというのが現実です。雑務に追われそれでも全力で患者と向き合うといつも帰りは遅く疲れてへとへと。先輩看護師からは怒られる日々。

それでも自分を変えず全力で向き合っているとある患者さんが「あなた真面目だね。他の看護師のようにもっと手を抜いてごらん。誰一人としてわからないから。でも、その真面目さに患者は感謝していますよ。あなたが来るとうれしいし、他の患者さん見てごらん。笑顔であなたに何かを渡したいとおやつを探したりしてるんだから。他の看護師には見せない反応よ。」と言われました。

その一言を聞いたときに思わず涙が出そうになりました。その後、その人はなくなってしまいました。その一言が今の私を支え、私は「全力で向き合う。」を今も貫いています。ありがとう。あなたの一言があの時の、今の私を支えてくれています。

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