いつもあたたかく迎えてくれてありがとう。

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じいちゃんへ

小さい頃は農作業のお手伝いをしたり、掛け算九九を教わったり、他にも少しずつ社会とのかかわり方を教えてくれて感謝しています。それでも、そこにいることが嫌で逃げ出した私を責めず、季節のやり取りだけになっても「元気か」「体に気をつけること」と一言でももらえたことがずっと続くものだと思っていました。

短大の時、じいちゃんが病気で倒れ、下半身が動かなくなっていると知ったとき、何かの冗談かと思いました。きっと、よくテレビでやっているようなドッキリだと思っていました。そして、病院に急いでいった時も「来なくて大丈夫だったよ」と言ってくれるものだと思っていました。

病院に行ったとき怒った顔で紙に「ここのサービスは悪いんだぞ」と書いて言われたとき、「あぁ、もう話せなくなるんだ。」と漠然と思ったことを覚えています。それでも、「よく来たな」と紙に書いてくれた時、「じいちゃんはダメな私でも責めないんだ」と安心していた自分がいました。

辛いのはじいちゃんのはずなのに、「ご飯は食べたのか」「明日から田植えだから手伝いに帰ってこい」「終わったら刺身でも食うか」と話しているときと変わりなく書いてくれたことに本当に救われました。

何かじいちゃんの為になることが出来たら、とそれから少しずつ帰省を増やしてみたんだけど気が付いていましたか?編入試験で希望の大学に一発合格したときに、遠くの県に行くので悩んでいた私に、本当にうれしい顔をしてくれて「じいちゃんも頑張るからな」と硬く握手したおかげでその後のいろいろな決心がつきました。

じいちゃんはそのあと亡くなってしまったけれど、その握手があったから何度も挫折しても立ち上がって頑張っています。あのときの握手、本当にありがとう。これからも頑張るから見ていてください。

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