いつも言えない言葉

妻へ

ありがとう。
その言葉を口にすることに、特に抵抗はないのです。
はずなのですが、どうしてか妻には気恥ずかしくて言い難い。

いつも食事を用意してくれて、ありがとう。
シャツや靴下、下着にタオル、洗濯してくれて、ありがとう。
出かける私に、笑顔で「いってらっしゃい」と言ってくれて、ありがとう。
疲れて帰ってきた私に、優しく「お疲れ様」と言ってくれて、ありがとう。

君の「おかえりなさい」と聞くと、本当に癒されるのです。
でも、感謝を言葉にするのが、何故だか恥ずかしくて。
「うん」とか「そうだな」とか、不愛想な言葉ばかりで。
いつも伝えられなくて、本当にごめんなさい。
伝えたいのは「ごめん」じゃなくて、「ありがとう」なんだけれど。

だから今日は、手紙という形で感謝を言葉にしてみました。
いつも、本当にいろいろありがとう。
君の笑顔と言葉、いろいろなところに救われています。
君のすべてに、感謝しています。
本当に、本当にありがとう。

次は手紙じゃなくて、直接口で伝えたいと思います。
出来れば、いや、必ず。

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