ぬいぐるみのお土産をありがとう

おばあちゃんへ

顔をしわくちゃにして笑う優しいおばあちゃんが亡くなってから、早いものでもうすぐ6年になります。おばあちゃんに会えなくて寂しいです。

私が中学生の時におじいちゃんが亡くなったのがきっかけで、おばあちゃんと一緒に暮らし始めました。私達とおばあちゃんとでは生活のリズムが違ったので、最初はなかなか慣れませんでしたが、おばあちゃんはいつも優しく微笑みながら接してくれたので、少しずつおばあちゃんがいる生活が当たり前になっていきました。むしろ、おばあちゃんが外出して家にいないと落ち着かないくらいになったのです。

私達が暮らしていた家におばあちゃんが引っ越してきたので、引っ越してきた当初は、おばあちゃんの知り合いは私達家族だけでした。でも明るい性格で行動的なおばあちゃんは、すぐに公民館の洋裁教室やダンス教室に参加して、たくさんのお友達を作っていたのです。私が家に帰ると友達が遊びに来ていることもありました。

おばあちゃんと暮らし始めて半年後、おばあちゃんは洋裁教室の友達と北海道に旅行に行くと言い出したのです。この短期間で泊りがけの旅行に行くまでの仲になる友達ができるなんてビックリしました。

3泊4日の旅行を楽しんできたおばあちゃんが私にプレゼントしてくれたのが、モコモコの羊のぬいぐるみです。とても可愛くてすぐに気に入りました。進学で一人暮らしを始めた時にも、結婚した今でも、おばあちゃんのお土産の羊さんは私の側にいます。

ぬいぐるみを見ると、おばあちゃんの優しい笑顔や温もりを思い出せて嬉しいです。素敵なお土産を本当にありがとう。ずっと大切にします。

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