お風呂を貸してくれて本当にありがとう

おばさんへ

東日本大震災の時、我が家は長い断水状態が続きお風呂に入ることも出来ませんでした。
市内の共同浴場でお風呂を無料開放している施設もありましたが、共同のお風呂が苦手な私は入りに行くことを我慢していました。

まだ断水が解除されていないある日、半月ぶりにお風呂に入ることが出来ました。
それはおじ・おばのお陰です。

私の従姉妹の家では既に断水が解除になっていたので、おばさんがお風呂に入りにおいでと言ってくれたのです。
母の実兄であるおじさんは当時安否確認の仕事に追われほとんど自宅に帰ることも出来ず余震が続く中でおばさん1人で家にいました。

久しぶりにお風呂に入ることが出来て本当にありがたかったです。
お風呂に入るとアカがボロボロ出て来てあかすりをしたかったけど、人の家であかすりをするのは申し訳ないと思って出来るだけ早めにお風呂を出ました。

おばさんはお風呂を貸してくれた上にいくつかカップ麵までくれました。
本当にその頃物資がなくて、カップ麵は入荷してもすぐに売れてしまう状態だったので本当にありがたかったです。
貴重な食べ物を分けてくれてありがとう。

もしも万が一、おじ・おばたちが断水でお風呂に入ることが出来なくなってしまったとしたら、今度はうちに招いてお風呂を貸してあげたいです。

8年経ってもあの日の感謝は忘れることはありません。

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