数学を好きになる瞬間をありがとう

数字アレルギーを治してくれた先生へ

私は大の数字嫌いで、中学校の頃から数学を好きになれませんでした。とにかく数学と聞いただけでも逃げ出したくなるくらい、数学が嫌いだったのです。

そんな私が、高校入試はやっとこさっとこクリアすることができて、高校生活が始まりました。当たり前のことですが数学の授業がありました。

1年生の一学期、高校受験の勉強で少ない脳みそを使い果たしてしまったので、すっかり気が抜けてしまっていました。授業中も上の空で、ボーっとしてただ机の前に座っているだけです。その結果、1学期の成績は見るも無残な結果となり、ますますやる気がなくなってしまうという悪循環に陥ってしまったのです。

特に数学はお粗末でした。私は数学のない国に生まれたいなどと思いました。勉強をできることを有り難いとも思わず、人間ができていませんでした。

そんなときに、担任の数学の先生が小テストを行なったのです。なんでテストなんかするの！と思いました。仕方なくやったけれど、ほとんどが不正解です。先生は私のそばに来て、「ゆきさん、この問題の解き方すごくいいよ。もう一回家に帰ってから考えてごらん。」と言ってくれたのです。うれしくなって、本当に考えてみました。

次の授業で、先生は同じ問題を黒板に書いて、私に解くように言ってくれました。そして、「正解！この解き方ね、すごくいいでしょう？ゆきさん頑張っているね。どんどん理解していってるよ。」とほめてくれたのです。

それから私はやる気が出て、数学を好きになる瞬間を味わうことができたのです。先生のおかげです。本当にどうもありがとうございました。

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