心を慰めてくれてありがとう

野良猫ちゃんへ

私が今住んでいるお家に引っ越してきてから、もう２年が経ちました。始めの頃は体調が良くない日が多くて、お天気がいいのに家事もできなかったし、家の外に出ることができませんでした。いつも家の中で過ごしているので、当たり前のことですが誰かとしゃべることもありませんでした。というより、すごく傷ついてしまっていて人と関わりたくなかったのです。

そうはいっても、だんだんと寂しくなってきたある日、庭を見ると野良猫ちゃんが植木鉢の隣にちょこんと座っているではありませんか。私はもともと猫が大好きでしたので、「にゃんちゃん。」と話しかけてみました。野良猫だけに警戒心がとても強くて、怖がった目をしてすぐに逃げていってしまいました。

すごく悲しかったのですが、あの目をしなければならない野良猫ちゃんのこれまでの人生？猫生を思うとかわいそうだと思いました。いろいろと大変な目に合ってきたんだろうと想像できました。

それからも、その猫を見つけるたびに声を掛けていたところ、３カ月くらいしてやっと怖がる目をしなくなりました。そして、だんだんと親愛の情を見せてくれるようになったのです。
警戒感が強くてやっと心を開く姿が、その時期の自分自身のことのようでした。

人とは関わりを持てなかったときに、なついてくれた野良猫ちゃんにどれだけ慰められたでしょう。本当にありがとう。

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