いつも味方でいてくれてありがとう

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4歳年上の兄が居ます。バツが二つも付いていて、実家には顔向けができないらしく近くにアパートを借りて住んでいます。私も結婚して実家を離れているし兄も不規則な仕事をしているのでなかなか会う機会もありません。

私の両親は私たちが小さいときに離婚して家を出て行ってしまいました。
わたしは三人兄妹だったのですが、兄弟は祖父母に育てられる事になりました。
兄が5歳、私が2歳、妹はまだ生れて間もない頃でした。

兄は勉強はいまいちでしたが、運動神経が抜群に良くルックスも良い方だったので女の子からの人気は絶大で、妹の私はそれがちょっとした自慢でした。

祖父母に育てられていた私たちは正直経済的に苦しい生活を送っていました。
誕生日やクリスマスのプレゼントも欲しいものがあっても経済的に苦労している祖父母を見ているとなかなか言い出せない状況でした。

ある年のクリスマスの夜、兄が「サンタさんが来てくれるかもしれないあら寝る時に靴下を置いておこうよ!」と私たちに言いました。既に小学校4年生になっていた私は「サンタさんなんているわけないのに・・」と思いました。
朝になって目が覚めると枕もとの靴下が膨らんでいて中に何か入っている様でした。
サンタなんているわけないと思ってはいましたが心はウキウキ何が入っているんだろうと中身を取り出しました。
入っていたのはガチャガチャのカプセルと駄菓子屋の飴玉でした。大したものではなかったのですが、妹と二人とても喜んだ事を覚えています。

私はすぐにサンタは兄だと分かりました。なぜなら寝る前に兄が手に同じものを持ってコソコソしていたからです。
あとから祖母から聞いたのですが、中学生になった兄は毎月のお小遣いからちょっとずつ貯金をしていてクリスマスプレゼントがない私たちにプレゼントをしてくれたそうです。

私たちは普通だったら両親のいないかわいそうな家庭の子という不遇な印象を持たれて生活していったのかもしれませんが、明るく人気モノの兄のお陰で学校でいじめられることもなく楽しく生活することが出来ました。

兄が5歳の時に両親が離婚したのですが5歳と言えば物心もついて周りの状況も何となくわかって来る年頃だったはずです。
ある日突然、父と母が家を出ていなくなってしまった状況というものは幼い兄にとってはとても辛かったはずです。
それなのに「妹はこれからは僕が守る」と祖父母に宣言したそうです。
今感じる事はいつでも兄は私たちの見方で、今でもずっと見守ってくれているんだなと感じます。
女運が悪かったのか、男の甲斐性がなかったのかバツが二つも付いてしまいましたが、それでも兄は兄。
今まで守ってくれてありがとう。
兄妹っていいものですね。
今では一年に一度会う位なのですが、

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