おばあちゃんのホットケーキ

私をいつも幼稚園に迎えに来てくれていたおばあちゃん。そしておばあちゃんの車でいろいろなところに連れて行ってもらいました。そんなおばあちゃんに、私はほとんど育てられました。

両親が共働きだったので、ほとんどそこで過ごすのです。そんな時、いつも作ってくれたのは美味しいふわふわした、ホットケーキです。その香りがすると、いてもたってもいられず、キッチンに行っておばあちゃんが作るところを見ていたのです。

そして出来上がると、その味はかくべつ。メープルシロップをたっぷりとかけて食べる味はしっとりもっちり。

そんなおばあちゃんが、病気になった時にはどうしたらいいのかわかりませんでした。ポッカリと穴があいたように寂しい気持ちに。

その後は、二度とホットケーキを食べることがありませんでした。私はもう一度食べたいと、何度思ったことか。

もう一度、あの味でおばあちゃんの味を食べたいです。
毎日作ってくれてありがとう。私への愛情をいっぱい注いでくれてありがとう。

お気に入りに入れる