一人旅を応援してくれてありがとうございました

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まだ大学生だった頃、私は自転車にテント、鍋や食器、衣類など、生活のもの全て積んで、女一人、北海道1周の旅にでかけました。
東京から茨城まで自転車で行き、そこからフェリーで苫小牧へ。
そこが1か月に渡った自転車旅の始まりの地点でした。
北海道の大地はどこまでもまっすぐな一本道と酪農風景が印象的です。
無料のキャンプ場もあちこちにあり、温泉も湧いていて、自転車やバイクの旅人が大勢います。
自転車で走ってますと、車から子供たちが声援を送ってくれます。それに手を振って答えるのも楽しいものです。
車の方がお弁当屋飲み物を下さることもしょっちゅうでした。
峠の厳しい登りの山道では、トラックの方が自転車を積んで、私は助手席に乗せてもらって越えたこともあります。
大雨の日には、温泉旅館のご主人が倉庫を貸してくれ、ここでテントを張って寝なさいと、申し出てくれたこともありました。朝食に温泉までいただいてしまいました。
レストランや展望施設のあるキャンプ場では、一人旅の仲間が集まってワイワイと楽しく、10日も長居しました。レストランのシェフがよく、差し入れをしてれたものです。
こんな感じで、あっという間の1か月の旅が終わりました。
北海道の雄大な景色とともに心に残っているのは、北海道の方々の優しさです。
見ず知らずの一人旅の私に、そっと手を差し伸べてくれて、去ってゆく。
なかなか出来ることではないと、年を重ねるたびに思います。
もう、あの旅から大分経ってしまいましたが、受けた親切は今でも色あせる事無く、私の心の中にあります。
北海道の皆様、どうもありがとうございました。
あの1ヶ月間は、今も私の中の宝物になっています。

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