小包に愛情を感じて。

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お母さんへ

私が日本から遠いこの国に結婚して暮らし始めて6年。
毎月、母からの小包が届きます。

中には日本の食材がぎっしり。
ふりかけ、海苔、どら焼き、カステラ、ラーメンに子供たちのお菓子。
それから文房具やシール、本。

小包の一番上には決まって母の手紙があります。
内容は日本の季節の話、飼っている犬の話、旅行に行った話など、身近で起こる、ささやかな出来事です。

この国には日本食材店がありません。首都にある大きなスーパーでは醤油やゴマ油くらいは手に入りますが、遠いですし、無いときもあります。
なので、こうして母がせっせと日本食材を送ってくれるのです。

今でも、はっきりと覚えています。
こちらに来て3か月くらいたった時。
ずっと日本食を食べていなかった私は、こちらの料理に食傷気味でした。
何も美味しくない何も食べたくないの毎日。

そんな事を母と電話で話したら、しばらくして母から初めての小包が届きました。
中には日本食材がぎっしり。
早速私は日本米を炊いて、梅干を入れて、海苔で巻いて、おにぎりを作りました。
その美味しさと、送ってくれた母の愛情にに涙がこぼれました。泣きながら食べました。美味しくて泣くなんて、変ですよね。
でも、そのくらい美味しかったのです。

それから母から小包が定期的に送られてくるようになりました。
今日もお寿司を作りました。

お母さん、小包、いつもありがとう。
日本食材たちはお母さんの愛情のようで、大切に食べていますよ。
日本食、私達家族は大好物です。

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